ライトノベル批評 『オーバーロード』

お疲れ様です! 虎衛門です。

今回は3月12日発売の『オーバーロード14巻 滅国の魔女』の批評を行います。

オーバーロード14巻【滅国の魔女】あらすじと感想(ネタバレあり)

 

①あらすじは、

 

魔導国の馬車が王国の貴族に襲われた。
偶然か?謀略か?

いかなる理由であれ、王国が魔導国と正面を切って戦うことを選んだと
判断したナザリックは王国に宣戦布告。
カッツェ平野での大虐殺で未だ混迷を極める王国のさらなる窮地に
王子ザナックが、蒼の薔薇が、ブレインが、
背水の陣を承知で立ち上がる。

容赦なく遂行される殲滅作戦。
勝ち目のない戦いを強いられた王国に崩壊の足音が迫る。

となっています。

 

②入り乱れる思考と感情

 ことの発端はフィリップによる自作自演の事件が発端です。

王国を通る魔導国の食糧を襲撃して自分の地位を上げ、かつ自分の領地の食糧を高値で売ろうとするフィリップ。当たり前のようにこの馬鹿気た行為が明るみにでるとアルベドデミウルゴスは深読みをし始めます。そこに凡人アインズの突っ込みから事件の真相に近づく展開は笑ってしまいます。

 王国は必死に国を存続させようとするザナック

自分の首を差し出すことで王国はもちろん、自分の息子たちを生かそうとするランポッサ3世の親心は泣けます。そして自分とクライムのことしか考えていないラナーのサイコパス感にぞっとします。

 ラキュースを説得する蒼の薔薇の仲間関係は最高。

日頃の付き合いから確固たる意志を持つラキュースを説得するのは難しいことを知ってる仲間たち。死んでほしくないと思う気持ちがあの行動に出たと思うとグッときますね。

 

 ③遂に強者と対峙するナザリック

アルベドと対峙するのは朱の雫リーダーのアズス。

アインズと対峙するのは最強のドラゴンの一角ツアー。

やっとこの世界に来てナザリックと対等に戦う相手が出ました。

アインズと引き離されるアルベド。アインズはツアーと一対一にさせられてしまいます。高度な戦闘技術と高等呪文の応酬。数手先を読んだこの世界最高の戦闘は圧巻です。戦闘は互角でも、白銀の鎧を遠隔操作するツアーは今回の戦闘でアインズの強さを見切り、1対1なら勝てると断言します。逆にアルベドのワールドアイテムを危険視し、アルベドこそがプレイヤーなのではと推察しています。ツアーは過去の大戦からユグドラシルプレイヤーのことも大体把握しているようですね。まさに最強のドラゴンと言ったところ。しかし対戦していたのは実は、、、パンドラズ・アクター。そして必勝を期すためにもう一回負ける必要があるというアインズ。恐ろしいですね。さすがユズドラシル最強クラスのプレイヤー。最高の化かし仕合でした。

 

④考察

今回最後に一人勝ちしたラナー。クライムと一緒にいるためにまさか悪魔になると思いませんでした。デミウルゴスと出会ってから王国が亡びるまで9割を描くとはまさに恐ろしい女です。領域守護者待遇されるといわれていましたが、果たしてこの二人の未来は果たしてどうなるのか、気になりますね。

そしてカオナシとして一大勢力となっているバラハ嬢に目が行きがちですが、竜王国の印もあったことが気になります。裏でデミウルゴスが動いていたのでしょうか。あとがきによると残り3巻。果たしてどんな結末になるのか目が離せません。